フリースクールのメリット・デメリットとは？

①フリースクールとは

フリースクールとは、様々な理由で学校に行けない、行きたくないという児童・生徒の学びの場として、学習や居場所を提供する施設です。

不登校やひきこもりだけでなく、発達障害や軽度の知的障害など様々な事情で学校に行くことが出来ない子どもに、勉強したり友達を作ったりできる環境を提供しています。

②フリースクールのメリット

メリット１：居場所ができる

子どもたちにとって、家以外での多くの時間を過ごすのが学校です。

学校はたくさんの児童・生徒とともに学習したり集団で行動することを学びます。
それを学ぶことは、特に日本の社会生活において無くてはなりません。

では、そんな学校生活で大切なことは何でしょうか？
みんなと合わせること？勉強ができること？

勉強が苦手な子や他人に合わせることが疲れてしまうような子は、学校に通う数年間ずっと大変な思いをし続けることになってしまいます。
長い時間を過ごす学校が居心地の悪い場所になってしまうと、過ごせるのは家だけ…となってしまいます。
決して悪いことをしたわけでも、能力がないわけでもないのに、学校という場所が自分に合わなかったことが居場所をなくしてしまうことにつながってしまうのです。

フリースクールは、そういった何らかの理由で学校に行けない子どもや、個性のある子どもが通うことが多いです。

同じような悩みをもつ人の気持ちは理解できるし、また自分の気持ちも理解してもらいやすい環境です。

家に引きこもってしまうと、外出するのも大きなエネルギーが必要になるためなかなかできず、社会に出ることが少なくなってしまいがちです。

フリースクールでは、同じような境遇の仲間や、様々な個性をもった人たちと触れ合うことができるため、社会性も身につけられるというメリットもあります。

また、不登校などに理解のあるスタッフが多く、どんな子でも気持ちに寄り添って話を聞いてくれることが多いため、学校に比べて心のケアに長けている傾向があります。

メリット２：勉強ができる

フリースクールによっては、しっかりと学習の時間を設けており、勉強の遅れにも対応できるようになっています。

特に、フリースクールでは学校の集団授業と違い、個別に学習のサポートをすることが可能であるため、満足度の高い学習時間を確保することができます。

受験を希望する生徒には、それに向けた学習プログラムを組むこともできるため、進路に合わせた学習サポートを受けられることもメリットの一つです。

また、学校で学ぶ教科科目だけではなく、遊びや運動など様々な活動から、生きていくための知識・知恵や、それぞれの子どものセンスや才能を磨いていくことも期待できます。

メリット３：親にとっての安心（心の支え）につながる

子どもが学校に行けなくなった時、一番心配なのは親御さんの方ではないでしょうか。
学校に行けるようになってほしい。進学や卒業をしてほしい。家から出られるようになってほしい。など様々な思いがあると思います。
しかし、多くの方にとって「子どもが笑顔で毎日を過ごしてほしい」というのが共通の願いではないでしょうか。

お子さんが家にいて、共に過ごす時間が長くなることは良いことでもありますが、将来を考えると不安になることもあると思います。

家以外の場所で、家族以外の人たちと笑顔で過ごす子どもの姿は、親御さんにとっても嬉しいことだと思いますし、子どもにとってその居場所があることは安心できるのではないかと思います。

③フリースクールのデメリット

デメリット１：費用がかかる

フリースクールはまだまだ数が少なく、民間の運営がほとんどであるため、入学金や授業料を払う必要があります。

デメリット２：学校に比べ、学習面が物足りないことが多い

学校では、文部科学省による学習指導要領に沿ってカリキュラムが作成されているため、その学年のうちに学習内容が終わるようになっています。

しかし、フリースクールでは学習指導要領に沿った授業などはないため、ひとりひとりの学力に応じた学習サポートが一般的です。

フリースクールのメリット・デメリットまとめ

フリースクールは居場所を求める子どもたちの大きな味方です。

学校に行けないことが悪いことではありませんし、フリースクールに通うことは誰かより劣っているということもまったくありません。

多様な生き方が認められている現代社会において、学ぶ場所や過ごす環境を選ぶのは個人の自由です。

もちろん、学校では多くのことが学べ、たくさんの出会いもあります。
しかしフリースクールでは、より一人ひとりの個性に合った学びを得られるというメリットもあります。

学校かフリースクールかという考え方だけではなく、併用しつつどちらの良い部分も取り入れるという選択肢もあります。

まだまだ一般的ではないフリースクールは、費用がかかったり、数が少ないため選択肢があまりないという面もあります。

しかしながら、家に引きこもりがちな子どもや発達障害のある子にとって、新たな居場所を見つけられることに加え、学習のサポートや基礎体力の向上など良い面もたくさんあります。
体調によって、良いときに通所するということも可能です。

外出の機会がほしいお子さん。
居場所を求めているお子さん。
社会性を身につけたいお子さん。
個性を伸ばす学びの機会を求めるお子さん。

そんな方はぜひフリースクールをご検討ください。